今年も鮮やかに咲いてくれました
-ハナカイドウ(花海棠)―
2020年の春に近所の園芸店でハナカイドウ(花海棠)の鉢植えを購入しました。盆栽風に仕立てられて、かわいいピンクの実のような花が咲き始めていたので思わず買い求めたのを思い出します。食卓の上に置いて、おばあちゃまと眺めて楽しみました。
その年の秋に庭のむささび工房の壁際に下しました。盆栽風に枝が詰められていたので根付くかどうか心配でしたが、翌年の2月には可憐な花をたくさんつけてくれました。
今年は年明けの寒さが例年になく厳しく、なかなか芽吹かずにハラハラしていたのですが、3月に入ってやっと花芽が顔を出しはじめて、中旬から赤い実のようなつぼみが垂れ下がるように付き始め、20日ごろには満開に咲いてくれました。
このハナカイドウはヤエカイドウという種類だと思います(ちょっと自信が無い)。ネットからのにわか知識ですが、花言葉は、「温和」、「美人の眠り」、「艶麗(えんれい)」で、唐の玄宗皇帝が楊貴妃が眠る姿をハナカイドウに例えたという故事があり、中国では古くから美人の代名詞にも使われていたとのこと。そう言えば、学生時代に読んだ井上靖の楊貴妃伝に、長恨歌(ちょうこんか:白居易)からの和訳で、
“彼女が顔をあげて一たび微笑むと、そのなまめかしさは、美しい宮廷の数百の女官が顔色を失った”
と言うような文章があったのを覚えています。そんな美人に会ってみたいものと思い続けてきましたが、美人の基準も時代と共に変化しているので、会わない方が良いのかもしれませんね。
話が全くそれてしまいました。今年も咲いてくれた我が家のハナカイドウは、鉢から降ろした3年前は30センチ程度だったのですが、
今年は測ったら50センチを超えていました。3~5メータまでに育つようなので楽しみです。ハナカイドウの花は下向きに垂れ下がって咲くので、あるていど大きくなって下からその綺麗な花を眺めてみたいものです。
2021年の春に、開花の様子をカメラに収めて動画にして、YouTubeにアップしました。
満開のハナカイドウの脇には、ヒヨドリが妻が作ったエサ台に飛来します。まるでお花見に来ているようです。