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むささび工房ブログ

クラシックラジオの製作 -ミゼット型-
その2 前板(表面)のデザインと作成

2020/05/26
 
Classical radio
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 ラジオの顔となる前板には、13mm厚の桐材を使いました。そりが出にくく工作しやすく、塗装の載りも良い材ですが、硬くはないので丁寧に扱わななければなりません。
 悩んだのはスピーカーの窓のデザインです。実際のミゼット型ラジオの写真を見ると、大変凝ったデザインからシンプルなものまでいろいろとあります。あまり凝らずにラジオ全体の形にうまく溶け込んだデザインで、なにより工作が難しくないことがよいと考えて、写真のようなデザインに落ち着きました。

Classical radio

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先ず、完成している胴枠に合わせて正確に切り取ります。前板と胴枠の縁に取り付け用のねじ穴と下穴をあけ、前板を取り付けた状態でスピンドルサンダーで側面を整えます。この作業を先に行っておかないと、ラジオ本体の音量つまみやチューニングつまみの穴の位置を正確に決めることができません。前板の裏(内側)には、スピーカーネットおよびスピーカーを取り付けるためのべニア板をあらかじめ張っておきます。

窓を切り取るために久しぶりに糸鋸を使いました。ラジオ本体のつまみやスイッチの位置を決め、スピーカ-の窓を開ける時の糸鋸の開始位置にドリルで穴をあけておきます。糸鋸で慎重に窓を切り取ったあと、紙ヤスリをかけて形を整えます。スピーカ-の窓以外の穴は、音量つまみ、チューニング用バーニアダイヤル、マジックアイとそのスイッチ、音質切り替えスイッチ、のそれぞれの取り付け用です。

次に、台座となる袴の外側の枠を取り付けます。前板を付けた状態で同枠全体を正確にはめ込めるように木枠を取り付けます。

胴枠の内側には、ラジオ本体を挿入した時に、各つまみやスイッチの位置が計算通りに取り付けられるように、あらかじめ厚さを計算して用意しておいた板をはめ込んで高さを合わせます。

マジックアイは昭和30年から40年代の真空管ラジオに使われた先端が緑色の猫の目玉のよう光る同調指示管(これも真空管の一種)のことです。これは年代的にはミゼット型ラジオには使われていませんが便利なので付けてみました。

 前板のデザインの一つに周辺部分に装飾が施されているものがありますが、これもあまり凝ったことはできないので悩んでいたのですが、ちょっとしたアイディアが浮かびました。だいぶ前に我が家を建て直した時に階段の手摺を支える装飾柱の余ったのを保存していました。これを縦に半分に割って(バンドソーで切って)適当に使えそうな部分を切りとって取り付けることにしました。塗料を塗ってみないとなんとも言えないのですが、多少は格好がつくかなぁというところです。

ラジオの裏のふた(裏板)を作っておきます、4mm厚のべニアで同枠からはみ出ないよう若干小ぶりに切り出します。真空管ラジオは熱かこもるので適当に空気が流れるように穴をあけておきます。

これで、同枠(天板と側板)、前板(おもて面)、裏板、台座(袴)が完成です。

あとはスピーカ-ネットを張ることと、私のもっとも苦手な塗装となります。気合を入れて頑張るために一休みです。Stay home, fight!

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