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むささび工房ブログ

速報 スピーカの修理
-TANNNOY Autograph mini/GRのターミナル取り換え-

 
Autograph mini repair
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経緯

 10月7日に、比較的大きな地震がありました。我が家は幸いにも被害はなくホッとしていました。大きな家具は転倒防止の措置をしていましたから十分に揺れに耐えていました。そんなわけですっかり地震のことを忘れていたのですが、先日久しぶりにレコードでも聴こうかとオーディオシステムの前に立った時ちょっと焦りました。大型のスピーカーの上に乗せておいたブックシェルフ型のスピーカが見当たりません。ハッとして下を見たら、なんと床の上にゴロンと横たわっているではないですか。Autograph mini/GRというTANNNOYの小型スピーカーです。とっても気に入っているスピーカ-です。

 このスピーカーの形状は水平面の断面が三角形なので置いた時の安定性は今一です。前々から心配はしていたのですが的中してしまいました。あわてて取り上げました。下は固いフローリングですが幸いにもスピーカーには特注のカバーをしていたので、外観の傷は見当たりませんでした。スピーカー・ケーブルで釣り下がった形で横たわっていたので、衝撃がかなり抑えられたのでしょう。「良かった!」と胸を撫でおろしてバナナプラグになっているスピーカー・ケーブルを抜こうとしたら、なんとバナナプラグの刺さったままターミナル(赤)が折れてしまっていました。一方のマイナスのターミナルに刺さったままのケーブルで支えられた状態だったのです。

 というわけで、これは修理だなと覚悟して、TANNNOYのサポートに電話しました。TANNNOYのサポートはティアック(TEAC)が請け負っていました。「・・・なんだけどぉ」と受付の女性に状況を説明したら、少々お待ちくださいと言われて、なんと、「当該機種のスピーカー・ターミナルは在庫部品が在りますので、代引きですぐにお送りできます。」と返事が返ってきました。修理を依頼するつもりで問い合わせたのですが、機先を制されてしまいました。ショーガネーナぁ、修理費も結構するだろうから、じゃぁ自分で交換するかと覚悟して、部品を購入することにしました。でもこの小さな部品でも4千円ほどして決して安くはありません。すこし躊躇しましたが装飾品としても気に入っているスピーカ-なので、純正部品でやるしかないと考えて代引きで送ってもらうことにしました。

 ところが、部品が届いてから、いざ取り換えようと作業に取り掛かったら、かなり大事になることが分かったので、ブログに記録を残すことにしました。

修理開始

 破損状況ですが、キャビネットの裏のバスレフポート下にスピーカ-・ターミナルのプラス(赤)とマイナス(黒)が出ています。破損したのは、プラスのターミナル(赤)です。バナナプラグの差し込み口が折れているので交換するしか直す方法がありません。

キャビネット底部は3つの木ネジで三角形の底板で蓋されています。これを外せばスピーカー・ターミナルの裏に簡単にアクセスして交換ができるはずです。

と、簡単に考えて底板を外したら、なんと大きな板状の部品が口をふさいでいました。いわゆるクロスオーバー・ネットワークと呼ばれる電子回路の乗った基板です。そうでした、このスピーカーは見かけ上のユニットは一つなのですが、実際には、タンノイ伝統のデュアルコンセントリックを継承する小型の10センチ(4インチ)同軸2ウェイ・ユニットです。ユニット中央はツイーター部で、ドーム型チタニウムダイアフラムです。その周りはウーハー部で軽量化と剛性を両立させたマルチファイバー・ペーパーコーンが採用されています。つまり、高音用と中低音用の2つのユニットが使われているので、アンプからの信号を周波数成分で分割して効率よく歪みなく鳴らすためにクロスオーバー・ネットワークが必要です。宣伝めいたことを描きましたが、この仕組みに惚れ込んで購入したのも事実です。

 うっかりしていましたが、この大きな基板を見て改めて惚れ込みました。そんなところに惚れ込んでいる場合ではなく、これをどうにかしないとスピーカー・ターミナルは見えても来ません。引き出すことを試みましたが、ユニットとの配線が短くて取り出せません。うーん、これは大事になりそうだと思いつつも、泥沼へと直行です。

サランネットを外して、ユニットを取り出して、配線を外すしかありません。何しろキャビネットが三角形なので、作業台の上に動かないように固定するだけでも工夫が必要です。キャビネットの美しさも大切なスピーカーなので慎重に扱います。人様のものだったらちょっと二の足を踏む作業です。サランネットを外すと芸術的とも思える美しいユニットの顔が姿をあらわします。

ユニットは10本のネジでしっかりと固定されています。このネジのネジ穴は、底板のネジも同様ですが、六角星型のいわゆるヘックスローブと呼ばれる形状で、整合したドライバーがないとどうにもなりません。幸い、2年ほど前にAmazonで興味本位にポチッた精密ドライバーセット(写真)の中にピッタリ合うビットがありました。買っておいてよかったなぁ と自画自賛。

ネジを全部外すとユニットがフリーになりました。キャビネットから出すとクロスオーバー・ネットワークからの結線が付いたまま現れます。接続部分は爪で引っかかっているので突起を押し込んで簡単に引き抜くことができました。ツイーターとウーファーに一組ずつ計4本の結線ですが全ての端子の大きさが異なるので、付け直すときに間違えることはありません。この辺は、メーカが作業性をよく考えて作っています。

クロスオーバーネットワークからの結線を全て外すと、ユニットを傷つけないように離れた場所に保管して、キャビネットの底からクロスオーバー・ネットワークの基盤を出します。スピーカー・ターミナルとは繋がった状態のままですが、これで十分に作業はできそうです。

写真奥の端子が交換するターミナルです。ここは狭い場所なので小さなレンチを使うことにしました。ナットは簡単に外れ、ターミナルは外側から引っぱると抜けました。ここに、取り寄せた純正のターミナルを挿し直して、結線を元に戻せば難所は完了です。

折角ですから、キャビネットの中とクロスオーバー・ネットワークの基板、スピーカー・ユニットを写真に撮っておきました。

さて、撤収です。最後になって傷つけるのも嫌なので、これも超慎重に行いました。

修理は無事完了し、スピーカーは何事もなかったかのようにいつもの場所に納まりました。でも大きな地震が来たらまた同じことになるので、転倒防止の策を考えねばなりませんね。さぁー、どうしたものか。ちょっと考えてみます。

この作業をYouTubeにアップしました。

 

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